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酸蝕症ってなに?予防や治療はできるの?

投稿日:2021年10月22日

カテゴリ:スタッフブログ

こんにちは。

実籾駅から徒歩2分にあるコウノ歯科医院です。

 

酸蝕症(さんしょくしょう)って知っていますか?

虫歯や歯周病の原因は細菌ですが

酸蝕症の原因は細菌ではなく

細菌によらない酸による化学的な歯の溶解です。

 

どんなものなのか詳しくみていきましょう。

 

酸蝕症とは

歯は外側からエナメル質

象牙質、歯髄という構造をしています。

エナメル質は人体で最も硬い組織で

ここには神経がないため

酸により溶かされても自覚症状はありません。

象牙質にも神経はありませんが

歯の神経である歯髄に刺激を伝える管がたくさんあります。

酸によりエナメル質が溶かされてしまうと象牙質がむき出しになってしまいます。

象牙質がむき出しになってしまうと

歯ブラシの刺激や食べ物、飲み物がしみる知覚過敏になってしまったり

虫歯になりやすく、また象牙質は柔らかいため進行も早くなってしまいます。

強い酸により歯が溶かされ病的に傷んでしまった状態を酸蝕症といいます。

 

酸蝕症の原因

酸蝕症の原因は”酸”です。

体内からお口の中に酸が出てくる内因性のものと

酸性度の強い食べ物や飲み物を摂取するなど外因性のものに分けられます。

 

内因性の原因は強い酸性を示す胃液です。

胃液が出てくる原因としては

逆流性食道炎や摂食障害による嘔吐があります。

 

外因性の原因としては酸性の強い飲食物や、サプリメントなどの過剰摂取があります。

具体的には

・ミカンやグレープフルーツ、レモンなどの柑橘系の果物やジュース

・炭酸飲料やスポーツ飲料、ワイン

・梅干しや黒酢、栄養ドリンク

・ビタミンCなどを含む酸性のサプリメント

・アスピリンなどの薬剤

 

酸蝕症の予防

上記に上げた外因性のものを摂取してはいけないのではなく

頻繁に摂取することは控えましょう。

・酸性の飲食物を口にしたあとは水で口をゆすぐ

(・嘔吐の後も同じでできるだけ口をゆすぐようにしましょう)

・酸性の飲食物をだらだら摂取しない

・寝る前には酸性の食物は控える

などできる限り対策をするようにしましょう。

 

知らないうちに歯が溶けてしまわないためにも

”酸蝕症”という状態があることを知ってもらえるといいと思います。

少し気を付けるだけで歯の健康を守ることができます。